HTTP
HTTP(Hypertext Transfer Protocol)は、ウェブ上でデータを送受信するためのプロトコルです。クライアントとサーバー間で情報をやり取りするための基本的な通信規約として広く使用されています。
概要
HTTPは、リクエストとレスポンスのモデルに基づいて動作します。クライアント(通常はウェブブラウザ)がサーバーに対してリクエストを送信し、サーバーはリクエストに応じたレスポンスを返します。
HTTPのバージョン
- HTTP/0.9: 初期のバージョンで、単純なリクエストとレスポンスしかサポートしていませんでした。
- HTTP/1.0: 1996年に標準化され、多くの改善が加えられました。ヘッダー情報のサポートや、ステータスコードの導入が行われました。
- HTTP/1.1: 1999年に導入され、持続的接続(persistent connection)やパイプライン処理(pipelining)など、多くの機能強化がなされました。
- HTTP/2: 2015年に標準化され、通信効率を向上させるためのバイナリ形式のプロトコル、ヘッダー圧縮、リクエストとレスポンスの多重化などが導入されました。
- HTTP/3: 最新のバージョンで、QUIC(Quick UDP Internet Connections)というトランスポート層プロトコルを使用し、さらなる遅延削減とセキュリティ向上を図っています。
主な機能
- メソッド - HTTPリクエストには、GET、POST、PUT、DELETEなどのメソッドがあり、それぞれ異なる目的で使用されます。
- ステータスコード - サーバーからクライアントに返される応答コードで、200(成功)、404(未検出)、500(サーバーエラー)などがあります。
- ヘッダー - リクエストおよびレスポンスには、Content-TypeやUser-Agentなどのヘッダー情報が含まれ、通信に関するメタデータを提供します。
セキュリティ
HTTPは標準で暗号化されていないため、HTTPS(HTTP Secure)というプロトコルがよく使用されます。HTTPSはSSL/TLSを使用して通信を暗号化し、データの機密性と整合性を保護します。